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白タクとは
白タクとは「白タクシー」の略で、タクシー営業に必要な許可を受けずに自家用車で営業している違法タクシーのことです。
具体的には送迎サービスを提供し、対価としてお金を受け取ることを事業としています。
このような行為を繰り返し行えば、違法な白タク行為で罰せられる可能性があります。
白タクの名前の由来
一般的には、緑色のナンバープレートで営業しているタクシーが、通常のタクシーとは異なり、白色のナンバープレートであることが多いことから「白タク」と呼ばれるようになったとされています。
白タクは法律違反なのか
一般的に、白タクは違法行為です。
なぜなら、タクシー業界は、一般旅客自動車運送事業に分類され、この事業を行うには国土交通大臣の許可が必要だからです。
もし許可を得ずにタクシー事業を行うと、法律違反になり、懲役刑や罰金などの法的な制裁を受ける可能性があります。
白タクが広がっている理由
白タクが広がっている理由は以下の3つです。
- 中国人とコミュニケーションがとれる
- 開業に必要な台数の車を確保することが難しい
- 中国国籍の方は国際運転免許証で運転することができない
中国人とコミュニケーションがとれる
中国語しか話せない観光客が日本でタクシーを利用する場合、運転手とのコミュニケーションが取れず、旅行の幅が限定されることがあります。
そのため、自家用車と日本の運転免許証を持っている中国人の白タクの需要が高まることになります。
このような需要が増えることで、白タクの運転手が増え、更なる需要が発生し、悪循環が生じます。
また、中国の方は白タクの手配を「we chat」というアプリで行っており、観光客が旅行前に行き先や人数を書き込むと、白タクドライバーが価格を提示し、オークションのような形で成立しています。
このシステムで事前に決済が行われると、観光客が空港に到着して白タクに乗る際には現金の収受がないために発覚しにくく、検挙することが困難になっているという現状があります。
開業に必要な台数の車を確保することが難しい
実は、タクシー・ハイヤー事業を個人が新規で開業することは、非常に難しいと言われています。北海道千歳市では、最低でも5台の車を確保する必要があります。
これは、個人でタクシー・ハイヤー事業を開業するためには、最初に5台の車を所持しなければならないことを意味しています。
このようなハードルの高さを本当に厳しいと感じる人も多いでしょう。実際、私たちの会社もこのような厳しい状況を経験してきました。
車の整備や保険費などのランニングコストを考慮すると、現状でもタクシー・ハイヤー事業を個人で開業することは大変なことです。
中国国籍の方は国際運転免許証で運転することができない
中華人民共和国はジュネーブ条約に加盟していないため、国際運転免許証で運転するということができません。
そのため、海外でのレンタカーでの移動という選択肢がなくなります。
なので、中国国籍の方に限った場合ですが、移動の手段が北海道に関してはJR、バス、タクシーなどの交通機関に限定されてしまうのです。
白タクと通常のタクシーの見分け方
白タクと通常のタクシーの見分け方はいくつかあります。一般的には、次のような点に注目することができます。
ナンバープレートの色
営業許可を受けているタクシーは事業用の緑のナンバープレートとなっていますが、「白タク」は一般の自家用車で利用される白いナンバープレートとなっています。
メーターの有無
メーターがないか、あるいはメーターがあっても使われていない場合は白タクの可能性が高いです。
タクシーマークや社名の有無
車両にタクシーのマークや会社名がない場合は白タクの可能性があります。
運賃交渉
乗車前に運賃交渉が行われる場合は白タクの可能性が高いです。
また、ドライバーが急かすような態度をとる、交通ルールを守らない、安全運転ができていないなどの場合や、車内にタクシー会社の案内や配布物がなく、清掃が行き届いていない場合も白タクの可能性があります。
白タクは今後解禁される?
現在、自家用車による人の運送が解禁される流れとなっています。
都心部にはタクシーが多く集中していますが、過疎地ではタクシーが足りないという問題があります。
このような状況から、タクシー以外でも人の配送が可能な白タクの解禁は、過疎地の利用客にとっては大きなメリットとなるでしょう。
さらに、アメリカの配車アプリ『Uber』が登場したことで、タクシー業界の常識も徐々に変わりつつあります。
Uberは現在、世界70ヶ国で普及しており、個人でも通常のタクシーと同じように人を配送することができます。
日本ではまだ全面的に解禁されていませんが、輸送者と利用客のニーズがマッチングするUberの登場によって、タクシー業界は大きく変化していくことが予想されます。
白タクが解禁されるメリット
白タクが解禁されるメリットは以下のとおりです。
- 雇用の拡大
- 過疎地での移動が楽になる
- タクシードライバー不足の解消
雇用の拡大
白タクが解禁されれば過疎地で仕事がない人でも働けます。
何らかの事情があり、働けない人や働く時間を制限されている人もいますが、
タクシードライバーなら好きな時間に働け自由が効くため仕事を続けられます。
過疎地での移動が楽になる
白タクが解禁されれば過疎地に住む方の移動が楽になります。
過疎地では公共交通機関が整っていないため、買い物にいけない高齢者が多くいます。
白タクが解禁になれば、好きな時間に白タクを呼び、買い物の荷物も楽に運べます。
過疎地での移動が楽になるのは白タク解禁のメリットの1つです。
タクシードライバー不足の解消
現在、タクシードライバーの平均年齢は60歳近くまで上昇し、人手不足が深刻な課題となっています。
特に都市部の通勤時間帯には、タクシードライバー不足が顕著に現れています。
しかし、白タクが解禁されることでドライバー不足が解消され、タクシードライバーの負担が軽減される可能性があります。
白タクが解禁されるデメリット
白タクが解禁されるデメリットは以下のとおりです。
- ぼったくりや詐欺が増える
- 運転技術がない人に当たる可能性がある
ぼったくりや詐欺が増える
白タクの解禁は悪質業者にとって好都合であり、詐欺やぼったくり行為が増える懸念があります。
違法行為をしている以上、悪質なドライバーや業者が多く存在するため、タクシードライバーの品質が低下し、タクシー業界に批判が集中するでしょう。
特に、人手不足が深刻な都市部では、さらに悪質な業者が乗り込む可能性が高く、違法なビジネスが横行する恐れがあります。
運転技術がない人に当たる可能性がある
白タクの解禁により、運転免許があれば誰でもドライバーになれるという利点がありますが、その反面、運転技術の未熟なドライバーが増える可能性が懸念されています。
一般的に、タクシードライバーには「二種免許」と呼ばれる、高い運転技術が必要な免許が必要です。
白タクの解禁により未熟なドライバーが増加することで、事故や違反のリスクが高まり、深刻な問題につながる可能性があるとされています。
まとめ【白タクは違法なため乗車しないようにしましょう】
本記事は白タクの概要と、なぜ法律違反なのに広がっているかについて解説しました。
白タクとは「白タクシー」の略で、タクシー営業に必要な許可を受けずに自家用車で営業している違法タクシーのことです。
白タクは現在違法なため、見かけても乗らないようにしましょう。
この記事を参考にぜひ白タクについて知識を深めてください。
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白タクが解禁されて合法になるとむしろ詐欺やボッタクリリスクが減るのではないですか?著者も書いてるように違法行為をしている以上、悪質なドライバーや業者が多く存在するのであれば、いっそ解禁して合法化すればこういうドライバーが減ることになるでしょう。
全く同感です、タクシーも無い、うちの田舎では、農作業での[結→ゆい→助け合い]と同じく日常的に行われています。これからの社会は大都市においても身近な助け合い、対面的な交流を増やしていくことが相互理解を促し、モラル、自己肯定感を高め、犯罪抑止、経済効果を高める効果があると思います。違法だからだめではなく、現実世界に合わない法律に縛られ、思考停止になりそれを変えようとしないことが問題なのです。現状の白タク運用での問題点をフォローする共済制度、ログ記録等、を担保すれば様々な分野での効果は計り知れない効果をもたらすと確信します